日本人の英語力(2)

-英語ができないと言われる日本人の各リテラシーについて調べてみた。
グラフ出典:平均得点及び順位の推移〔国立教育政策研究所OCED生徒の学習到達度調査(PISA2015)のポイントより
◆数学的リテラシー及び科学的リテラシーは、引き続き世界トップレベル。調査開始以降の長期トレンドとしても、安定的に世界トップレベルを維持していると結果が出ている。
上記の調査結果は、実は16歳から65歳までの「国際成人力テスト」の1部である。この全年齢の「成人力テスト」では、日本は世界トップなのである。
日本は小学生のうちから英会話の授業をすることになったが、それでもまだ国語を中心とした他教科の授業時間は多く確保している。当然、授業は母国語である日本語で行う。
遡れば、明治時代にあらゆる科学、技術、政治、経済の知識は英語で書かれていたものを、ほとんどの日本人は読むことができなかった。
そこで英語をそのまま使うのではなく、日本語の概念に落とし込んで「水素」だとか「酸素」だとか、そういう日本語の用語を作ってくれた。
世界に追いつくためでも、英語を公用語にしなかった。だから、私たちは今でも母国語で思考し、母国語で話し、母国語の豊富な資料を読んで研究し、母国語で論文を書ける。そんなに恵まれた国はそう多くない。英語漬けにしなかったことで、日本人は学びを深めることができてきたのではないか?
「英語が苦手」なことは、そんなに悪いことではないと思う。
でも、私の隣のデスクに座っているお方が流暢に英語を話す姿を見ると、やはり英語を話せるのはかっこいいなぁ、なんて思うものだ。
いつかまた、海外旅行に行ける、そのときまでに、ちょっとは英語を勉強しようか。なんて、少しだけ思う。
(Written by HIROSE)
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